お風呂
浴室の種類
浴室はつくりによって次の2つに分類されます。
(1)ユニットバス
防水性の高い材料であらかじめ製造していたユニットを現場で組み立てて設置するのが「ユニットバス」です。
天井、浴槽、床、壁などが既に型ができあがっているので、工事期間は短縮でき費用も安く抑えることができます。
(2)在来工法
床、壁、浴室などの材料を自由に選んで施工するのが「在来工法」です。
周りには防水加工をして床や壁はコンクリートで造り、仕上げにモルタルとタイルを使用します。
以前の浴室工事では在来工法が主流でしたが、現在ではユニットバスが増加しています。
現場で浴室を作るため、各家庭の浴室の状況やスペースに合わせて自由に作ることができるのが特徴です。
浴槽のタイプや素材にはさまざまなものがある
お風呂をリフォームする際には浴槽のタイプや素材にもこだわるのですが、それぞれたくさんの種類があります。
(1)浴槽のタイプ
①和式
浴槽の底に腰を下ろした状態で入浴するため、浴槽は狭く深いつくりになっています。
浴槽を設置するスペースが狭い場合には最適です。
②洋式
天井を向いて寝る姿勢で入浴するタイプで、設置するスペースが広くなくてはなりません。
リラックスできるのですが、起き上がるのに手すりが必要となります。
③和洋折衷
ユニットバスでよく使われますが、座った状態でも足が伸ばせてリラックスできるタイプです。
(2)浴槽の素材法
①FRP
保温性に優れ、手入れも簡単で長持ちするお手ごろ価格の素材です。
肌触りもよく、さまざまな色を選べます。ただ汚れが目立ちやすく、高温に強くないという特徴があります。
②ホーロー
肌触りは滑らかで色もきれいなため人気が高い素材です。
手入れは簡単ですが、表面に傷がつくとさびることがあります。
価格はステンレスよりも若干高くなります。
③ステンレス
傷やサビがつきにくく手入れも簡単な素材です。保温性に優れていて、お手ごろ価格で購入できます。
④人造大理石
メンテナンスに手間がかからず、豊富な商品の中から大きさや色を自由に選択できます。価格帯も広く、予算に合わせた選択が可能です。
⑤木製
和風のお風呂のイメージといえば木製で、保温性と肌触りは優れています。耐久性は材質や品質により左右されます。
⑥タイル
お好みで自由に形状が決められるのがメリットです。
肌触りは冷たいし、手入れや清掃などの手間はかかります。
お風呂リフォームのポイント
お風呂をリフォームする際に、気をつけておきたいポイントを紹介します。
(1)安全性
①ヒートショック対策
冬場に多いのが、急激な温度差によって体調が悪くなったり、心臓に負担をかけてしまうヒートショックです。
お年寄りであれば死亡事故を起こすこともあるので、大変危険です。
これを防止するには浴室を暖かくしておく必要があるので、浴室や洗面所を暖かくできるようなリフォームをして温度差を解消するようにします。
②ケガ防止策
浴室は水で濡れているので滑りやすくなっていますし、石鹸を使えばさらに滑りやすくなります。
浴室で足を滑らせると、裸なので大ケガをする危険性も高いのです。
床を滑りにくくしたり、手すりを取り付けたりしてケガ防止のリフォームをするようにしましょう。
浴室のガラスが割れないようにシートを貼ったりするのも有効です。
その他、ケガ防止策は可能な限りしておくことが大切です。
(2)リラックス空間としての位置づけ
浴室を自分がリラックスできる空間として位置づけた上で、浴室リフォームについて考えてみましょう。
自分好みにお風呂を変えるにはどうすればいいかと考えれば、窓を大きくしたり眺望の良い場所へ移動するというアイデアも出てくるかもしれません。
お風呂リフォームの工事期間と費用相場
(1)工事期間
工事期間は建物のタイプによって異なり、通常であれば一戸建て住宅で4日、集合住宅なら3日ほどかかります。
なお完了後に行う検査日として、それぞれ1日が加算されます。
ただし下地が腐っていたりして土台や柱の傷みが激しい場合は、コンクリートの打ち直しをするためさらに1日が必要です。
(2)費用相場
浴槽を取り替えるだけなら、ほとんどの場合50万円もかかることはないでしょう。
ユニットバスを取り替える場合は100万円を超過することはありませんが、新規でユニットバスを導入する場合は工事費が加算され100万円を超過することが多いでしょう。