耐震 湿気により基礎や土台に影響
神奈川県 A様邸
お客様より、日本の北や西の方面で大きい地震があったので心配になったので見て欲しい。とのご依頼を戴き、早速、調査に伺いました。お金をかけての調査でなく、見てもらい、気になる箇所を知りたい。とのご要望から、屋根の上、天井裏、外壁、床下を調査したところ、すでに耐震補強を施工されていました、とても住まいを大切にされている様子が伺えましたが気になる箇所が大きく分けて2点ありましたのでご説明させて戴き、施工となりましたのでご紹介いたします。
施工現場
天井裏はすでに金物補強が施工されていました。小屋裏の補強工事で小屋束固定と火打ち金物が設置されていました。
しかし、必要以上の金物補強がされていました。見えない箇所の工事を頼む場合は、具体的な説明を受け、納得してから依頼するのがよいですね。不必要な工事はあまり意味が無いのと、それだけ費用がかかりますので注意してください。施主様には現状の説明をさせて戴きました。
これは床下の状況です。攪拌タイプの床下換気扇が3基取り付けてありました。
基礎に通気口が1箇所しかない構造になっている為、かなり湿気が籠っています。
束石や束柱にまで湿気が上がっているのがわかります。床板に設置してあった断熱材が湿気を含み、落ちてきている様子も見られました。施主様が一番気になっていたそうです。その通り、日本家屋の殆どが木造軸組み工法でできている為、湿気や水分に弱いだけではなく、白蟻が住みやすい環境になり、カビや腐朽菌も発生しやすくなり、建物の耐久年数を左右することに間違いはありませんので注意が必要です。
床や畳を上げて土間にコンクリートを打設する事になりました、床下だけの工事もできますが、湿気でフローリングがフワフワしていたのと、畳の下地がカビで傷んでいたので新しいものと交換して欲しいとのご要望で剥がして布基礎からベタ基礎への工事を施工しました。
湿気が上がらないよう、防湿シートを敷き詰めてからの土間コン打設になります。
ポンプ車が入れない為、バケツリレーにて運び込んだコンクリートを丁寧に施工していきます。
調査でスチール製のベランダが逆勾配になっていました。立ち上がりが無い為、このままの状態を放置しておくと外壁モルタルに雨水が浸透して建物に悪影響を及ぼすので、ベランダ勾配修正工事も合わせて行いました。
既存のスチールベランダの床板にウレタン防水を施し、その上に新規のスチール製の床板を図の左側を出来るだけ上げ、右側に雨水が流れ込むようにして外壁を雨水から守ることにしました。
お客様の声
床下換気扇のメンテナンスや防蟻工事や湿気調査の為に床下点検口を新たに設けてもらい安心しました。冬場は床がとても冷たかったのですがグラスウールの断熱材があれほど落ちていたので寒いはずですね。今回の工事でスタイロフォームに替えていただいたので安心しました。
担当社員より一言
とても建物に関心のある施主様で打合せ時も真剣にお話されていたのが印象的でした、長年気になっていた床下とベランダの勾配をなおして大変満足されていました。いつまでも大切にして下さい。写真の水平器はベランダに勾配を付けたときのものです。