心地良いお風呂にリフォームしよう! お風呂リフォームのポイント
お風呂はリラックスすることができる大切な空間。リフォームするのであればできるだけ心地良い浴室を作りたいものです。しかし、お風呂はリラックス空間ではあるものの、同時に事故が起こりやすい場所でもあります。特に高齢者と一緒に暮らす予定があるのであれば、事故が起こりにくい安全安心なお風呂を作る必要があるでしょう。
ここでは高齢者でも安心して入れて、なおかつ心地良いお風呂リフォームのポイントをいくつかご紹介します。
床材は滑りにくいものに
浴室ではお湯を使いますので当然床が常に濡れた状態になり、滑りやすくなります。転倒事故防止のためにも、床材は滑りにくいものを選ぶようにしましょう。最近では滑りにくい床材として表面に凹凸や溝が施された樹脂製のものがあります。
また、表面が特殊加工された床材であれば排水性や乾燥性が優れているので、床に水気がたまりにくく、滑りにくくなります。
滑りにくくするためにすのこを利用するという方法もありますが、すのこはカビやすく衛生的にもよくないです。すのこ自体がずれて転倒してしまう危険もあるのでやはりリフォームで床材を変えたほうがいいでしょう。
手すりをつける
こちらも転倒事故防止のための重要なポイントです。
浴室の出入り口、浴槽内、浴槽脇やシャワー脇など、立ち上がったりしゃがんだりする場所に手すりを設置しましょう。
浴室内にタオルかけをつけることもあると思いますが、その場合は吸盤で貼り付けるタイプのものではなく、壁に固定する手すりにもなるタイプのものを選ぶようにしてください。転びそうになったときに吸盤タイプのものをつかんでしまうと、体の重みで外れてしまうからです。
手すりはまさかのときの命綱のようなものです。必要な人にとって使いやすい場所に設置するようにしておきましょう。
浴槽の縁の高さを適切なものに
通常、浴槽の縁の高さは60cm程度が最適であるといわれています。しかしこれは利用者が全員健常者である場合です。高齢者が利用する場合は、この高さを適切なものに変更する必要があります。
浴槽の縁の高さは低くなりすぎると浴槽の底までの落差が大きくなって、入る際に体のバランスを保ちにくくなります。逆に高くなると縁を大きくまたぐ必要があり、足腰が弱くなっている高齢者にとっては入りにくいです。
浴槽の縁は30~40cmが高齢者にとって最も入りやすい高さであるといわれています。また同時に浴槽の底の位置を洗い場よりも若干低くすることで、立位入浴(縁をまたいで浴槽に入ること)や座位入浴(浴槽脇にイスなどを置いて、座った状態から足を持ち上げて入ること)の両方にも対応できるようになります。
脱衣所に暖房を設置する
ヒートショックが起こると、高齢者の場合死亡するケースもありますので、注意が必要です。
ヒートショックは浴室と脱衣所の寒暖差による血圧の急激乱高下が原因になって起こります。脱衣所に暖房を設置するなどして、浴室と脱衣所の寒暖差をなくすようにしてください。特に寒い地域にお住まいの方は、脱衣所の暖房器具の設置は絶対におこなっておいたほうがいいでしょう。
お風呂はリラックス空間であると同時に、危険が多く潜んでいる場所でもあります。高齢者でも安心して入浴できるようにしてあげましょう。
お風呂リフォームをご検討中の方はここで紹介したことを参考にしてみてください。